SSPのフィラーに設定したAdSenseの収益が下がる理由とは?

図1

2016/01/27 マネタイズ公式ブログ 

AdSense

インターネット広告における市場拡大に伴い、ネイティブ・動画・スマートフォン専業など様々な広告会社やSSPが立ち上がり、メディアはあらゆるサービス、提案を受けられるようになりました。

その1つに広告会社さんからこのような提案があるとメディアさんからよく聞きます。

「現在、配信しているアドセンスの上に当社の広告を被せて配信することで広告収益が向上します。フロアプライスを設定しており、現在のRPMより低い広告が配信されることはないのでノーリスクです。」

 

それ、本当にノーリスクでしょうか?

いいえ、ノーリスクではありません。

 

収益損失リスクがあるため、十分に気をつける必要があります。その可能性について以下に図を示しながら説明していきます。

まず、平均RPM150円のアドセンスの上に、広告AをフロアプライスRPM151円以上に設定して配信すると、一見確かに広告収益は向上したように見えます。

 

図1

 

しかし、アドセンスでは1,000以上のDSPと連携し、他広告より単価競争が最大化しやすいため、他広告に譲り渡した箇所でRPM500円以上の高単価なアドセンス広告が流れていることも少なくありません。

そうすると、本来、高単価で広告配信できるcookie保持ユーザーに対して他広告経由でアドセンスより低い単価の広告が配信されることになります。

 

図2

 

そして、次に予想されることは配下に設定しているアドセンスのパフォーマンス低下です。高単価で広告配信できる先頭箇所への配信がなくなってしまうため、アドセンスの平均RPMが下がることがあります。時期による単価変動要因と思いがちですが、実は被せ配信の影響を受けていたりします。

 

図5

 

それに伴い、広告Aにおけるフロアプライスを下げる提案を広告会社さんから受けることがあるようです。その提案通りにフロアプライスを下げると・・・

 

 

図7

 

フロアプライスを下げると、広告Aの収益が下がりやすくなります。

 

 

図8

 

さらに、アドセンスとの相性が良くない場合には、広告の呼び出し回数だけが増加して配下にあるアドセンスの表示遅延が発生します。

そうすると、アドセンスを配信できる一部のcookieに対して広告主から入札されない事象が発生し、収益機会損失が発生します。(本来配信されるはずのインプレッション数が減少することで表示遅延発生に気付くことができます)

 

図10

 

このような負のスパイラルを避けるためには先頭配信における提案を表面的に捉えるのではなく、以下のような徹底したヒアリングを行いつつ慎重に広告導入を検討していく必要があります。

 

「表示遅延は発生しないか?」

「広告枠全体として広告収益が向上するか?」

「収益が下がるリスクはないか?」

 

この案件についてはSSPとアドセンスの配信検証を繰り返している『サイト運営者向けGoogle認定パートナー』にセカンドオピニオンとして相談することも対策の一つです。

なお、アドセンスとの相性にもよるため全ての広告サービスが該当するとは限りませんが、この事象は配下がアドセンスに限らず、他のアドネットワーク広告を設置している場合にも発生する可能性があるので要注意です。

もし、このような提案を受け入れる際は、部分計測で済ますことなく、広告枠全体で収益を計測することでリスク回避していきましょう。適切な広告管理・計測方法についてはこちらの記事より確認できます。

現時点ではアドセンスのパフォーマンスは業界内においても比較的高い水準にあるため、むやみに広告を被せることで収益を損失するリスクがあることを覚えて下さい。

 

Written by マキシマム


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